- ジムに転職して将来どうなれるのか
- 今後ジムの需要はあるのか
- ジムで何を学べるのか
運動が好きだったりジムの仕事に憧れがあるという理由でジムへの転職を検討している人がいる一方で、ジムに転職することで自分にはどんな未来があるのかを考えている人もいると思う。自分の将来を考えて転職を検討しいている意識が高い人は、転職することでどんなスキルが身に付くのか、将来性はあるのかを考えるものです。
ジムに転職することによるスキルの習得や将来性については実際に働いた人でなければ分からないことが多くあります。ジム職の経験が無いみなさんが分からないのは当然です。
この記事ではジムに転職することで習得できるスキルや将来性について執筆していきます。ジムへの転職があなたの将来にプラスとなり、想像もしていなかった未来が手に入る可能性を秘めています。最後までご覧ください。
競合がドンドン出店し閉店しているが今後の見通しは?
ひと昔前は総合型と言われるフィットネスクラブが主流でした。
総合型のフィットネスクラブとはマシンが並んでいるだけではなく、スタジオやプール、スパなどが付帯しているジムのこと。
しかし、24時間型のスポーツジムが出店を加速させたことで、今ではジムの多くが24時間型のスポーツジムになり、利益に苦しむ企業ではフィットネスクラブをスポーツジムに業態変更しているのが現状です。
スポーツジムとフィットネスクラブの違いについては下の記事をご覧ください。
2020年に情勢が一変し、多くのスポーツジムやフィットネスクラブが閉店しました。あの有名なコナミスポーツクラブでさえ10店舗以上のフィットネスクラブを閉店しています。出店が加速して飽和状態にある24時間型のスポーツジムのうち、売上が立たず苦しかった企業も閉店せざるを得ない状況になりました。
情勢が一変した瞬間に閉店告知を行ったジムや数カ月後告知を行ったジムなど沢山のジムが閉店していくのをこの目で確認したんだ
中にはいきなり告知なしで「今日から閉店!」てジムもあったくらい申告だったんだ
それから2年が経過して利益が残っている店舗や1店舗では赤字でも、エリアや会社での利益では黒字化しいている場合は閉店せずに営業を続けています。
私は担当するエリアはかなり苦しい店舗が1店舗だけあったけど、他は見事に回復を見せたんだ!十二分に会社に貢献してくれた社員とスタッフには感謝しかないね!
そんな中、スポーツジムで有名なエニタイムフィットネスは情勢の影響を受けながらでもドンドン出店を加速させています。その他の回復傾向にあるジムの企業も少しづつ出店を再開していて売上や会員数は回復傾向にあります。
下のフィットネスクラブの売上高の推移を見ると動向が一目でわかります。2022年2月末に情勢が一変し、翌3月以降では国の要請により営業不可となったジムが相次いだ。営業不可になると会員様はジムに通う事ができず、会費の返金が必要になり売上が激減しています。
その後、要請が解除され徐々に売上を回復させました。2022年7月の売上高は229億円で前年同月比8.8%増となり、8カ月連続増数となった。
売上だけではなくフィットネスクラブの会員数も前年同月比4.1%増で3ヵ月連続増数となっている。
一部店舗ではまだまだ以前の会員数にまで回復せず苦しい状況は続いていますが、売上増数に向けて客単価アップやコスト削減に注力し、利益を確保している。
うちも売上と会員数が見る見るうちに減っていき、赤字まみれになったけど客単価アップとコスト削減の鬼になったことで黒字転換に成功したんだ
人件費カットで多くの社員やアルバイトスタッフが退職する結果になったけど、利益は確保できたという状態なんだ
本質的ではないけどね
これまでの経験から加味すると、スポーツジムやフィットネスクラブは徐々にではありますが回復していくと推測できます。今の世の中の雰囲気からして、さすがに今後は営業自粛になる可能性は低いため販促活動が上手い企業が勝ち残っていくでしょう。
以前のようにキャンペーンを打ち出せば集まる時代はもう終わったんだ
これからは販促力が物を言う時代だよ!
本部のマーケティング部門が本領を発揮しないといけないね!
これからジムへ転職を検討している人は販促活動に強いと採用されやすいことが容易に見えてきます。
今後も運動の需要は増え続ける
2020年に情勢が激変したことにより、国民の健康意識が高まっている。
下のグラフを見ると平成29年以降、週1日以上、週3日以上運動している人の割合が高くなっており、R2年以降の傾向は変わっていない。つまり、情勢に影響されることなく運動需要は高いことが解る。
1年間で実施した印藤種目では1位がウォーキング64.1%、次いで体操15.2%、そしてトレーニング14.4%とトレーニングの需要もまだまだあることが解る。
「自分自身にとって運動やスポーツは大切か」という問いに対しては大切とまあ大切に回答した人の割合が73.6%となっている。性別では男性76.2%、女性71.0%と男性が女性に比べ5.2%増という結果となった。また、ジムに入会する年齢層にマッチした10代~30代の割合が高いことも解る。
スポーツ庁の資料より、これからも運動意識は高まっていくと推測することが自然であると考える。運動意識の高い人々をどのようにスポーツジムに繋げるかを考察しなければならないがジムの需要はこれからも間違いなくある。
将来のためにジム転職がおすすめ!
生活していく中で運動は切っても切り離せない関係にあります。どこ行くにしても歩きます。椅子から立ち上がり、お手洗いに向うのも運動と言えば運動です。皆さんは運動することで生活ができているのです。生活に欠かせない運動を学ぶことができる職場がジムなのです。
ジムで働けば運動について学ぶことになります。ジムで学べるのはマシンの使い方だけではありません。シェイプアップや筋力アップ、肩こり改善など様々なことを学びます。これらを学ばなければお客様に正しい運動をお伝えすることができず、スタッフの意味を果たしません。
これらの運動を学ぶことで今後、自身がシェイプアップや筋力アップしたい時に誰に教えてもらうことなくすぐに始められます。
運動をしなければ年と共に筋力が衰えます。脂肪も今以上に付いてくることでしょう。自身が今後健康や運動で困らないためにも知識や経験を蓄えることができるジムで1度は働くと良いと思います。
ぶっちゃけジムで経験を積んでから転職がおすすめ!経験やノウハウを身に付ける
うちの新卒のほとんどが「今の職場でずっと働くつもりはないけど今はスキルを磨きたい」と回答しているんだ
様々な仕事を経験できるからスキルアップには最適なんだよねぇ
上述したようにジムの売上は回復傾向にあります。ジムでの仕事は自身のこれからの健康に大いに役立ちます。しかし、役職が上がり給与が上がったとしても皆が思っているほど給与は高くならないのが現状なのです。会社は売上と利益を上げることに必死になっています。こんな状況で給料を上げられるでしょうか。自身が経営者の立場なら難しいことが分かります。
ジムで給料を上げる方法については下の記事で解説しています。
正直、ジムで給与を求めるのは厳しいのです。
給与は厳しいけど数年で様々な経験やノウハウが身に付くんだ。
- トレーニングスキル
- 販促などのマーケティング
- 求人関係
- スタッフの育成指導
- 会議慣れ
ジムは少人数で店舗を回している関係で1人の社員が任される業務が多岐に渡ります。
私はこれらに加えて店舗を探す開発や立ち上げに必要な工事の打ち合わせ
、物件を契約してよいかを判断する投資会議の参加や資料作成も携わっているよ
物件を見つけてから立ち上げるまで全ての業務を担っていたんだ
トレーニングスキル
ジムでの業務だからトレーニングスキルは自然と身に付きます。入社したら様々な研修が待っています。研修の1つ1つがあなたの一生涯に役に立つ内容ばかりなのです。マシンの使い方だけではなく、どう使う方がより効果的なのか、食事の摂取カロリーはいくらくらいが良いのかなど勉強になることばかりです。普段の生活ではここまで勉強することはありません。
会員様に質問されて何も分からないのでは話になりません。分からないことがあっても一緒に働く仲間に聞くか、本やネットで調べて回答すれば良いのです。その場で回答しなければならないことはないのです。
私もアルバイト時代はひたすらアルバイトスタッフに聞いたり本を読んで勉強したのを思い出したよ
スポーツの大学を卒業しているわけではないから完全に無知だったしね。。
今ではその経験と今のスキルが一生涯に繫がると思っています。
販促などのマーケティング
ジムは今、以前の売上に戻すために必死になっています。どうすれば売上が上がるのか、利益が上がるのか。戦略は様々ですがジムは会員制なので会員を増やすことが重要になります。1人入会に繋げると平均少なくとも1年は通います。
会費が8,000円である場合、12カ月で96,000円の会費が売上になるんだ
大きな金額だよね!
どうすれば会員が増えるか、または減らないかを一番に考えます。客単価を上げる戦略もありますが、会員様全員の客単価が上がるわけではなく、一部の会員様の客単価を上げることになるため、全体の会員様に対して+10円や20円の単価アップになる程度で留まることが多いのです。
詳細については触れませんが、このように販促の考え方が身に付き、マーケティングが強くなります。販促では新聞折り込みチラシやポスティング、WEB広告などの校正を業者と打ち合わせることが多くなります。打ち合わせを繰り返すことで業者慣れしていくため、スムーズに打ち合わせを進めることができるようになります。
求人関係
経験を積んでいくと早い場合は1年も絶たないうちに求人担当も務めます。求人の応募があれば電話連絡して面接の日取りを決め、面接、合否の判断を行います。求人は基本店舗責任者業務ですが、会社によっては経験を積ませるために役職が付いていないうちから面接を担当させてくれます。
24時間のスポーツジムは多店舗展開している関係で責任者の人数が足りず、社員を早期に育て、店舗責任者にしたがることがあるんだ
これをポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかは人それぞれですが、新しい業務が担当できるためスキルアップに繫がります。面接の数をこなして見極める力を養いたいところです。
早期面接担当者になれたら確実に同期より頭一つ抜けるね!ジムでの正社員は同期よりドンドン先の仕事をしている傾向にあるからスキルアップが早いんだ!新しい仕事をドンドン覚えて役職を上げたい人にはおすすめな業種だよ!
スタッフの育成指導
スポーツジムの場合、1店舗に対してアルバイトスタッフ5名など少数で店舗を回すことになります。少数運営はコスト削減のためにどの企業でも当たり前に行っている施策です。仮に社員1名アルバイトスタッフ5名の計6名で店舗を回す場合、社員かアルバイトのどちらか、もしくはその両方で新人スタッフの研修を行います。
社員が全く研修に携わらないことはあり得ないため、必ず多少なりとも研修に携わることになります。スタッフの研修経験を重ねていくと「どうすれば相手に伝わるのか」を考えるようになります。自分でできるのと、できる業務を相手に伝えるのとは全く難しさが違います。
育成指導の経験を積めばどの会社でも生かせるため、しっかりと経験を積みましょう!
育成指導など部下への対応については下の記事にまとめています。
会議慣れ
店舗に社員が1人ということはつまりその1人が店舗責任者ということになる。その社員は一般的には店長と同じ役割りを担うことになる。店長やエリア長以上の役職者は会議が頻繁で資料作成と発表を行う機会が多くなる。店舗が考えて実施した施策を発表する大事な会議です。
例え悪い結果であったとしても堂々と胸を張って発表すれば良いのです。何も行動をせずに終わるのと、行動に移した結果失敗に終わるのとでは評価に雲泥の差があります。
そんな会議を何度もこなしていくと発表に対する度胸が付いてきます。施策に対する指摘やアドバイス、資料作成に対する意見を何度もいただくことで成長に繫がります。結果、会議に慣れ、更に上の役職者への発表の場では最低限の緊張感で臨むことができ、発表が成功するのです。
うちは入社一年目でも店舗責任者としてバンバン会議に参加し資料を作成して自身が考えた施策を発表していたよ!
1年目で考えたらあり得ないくらい凄い事だと思うよ
経験まとめ
様々なスキルを身に付けることでこれからの人生、どう生きていくのか、このまま役職を上げるのか、新しいスキルを活かして転職するのかが見えてきます。
ジムの仕事は体力が必要。一生の仕事にできるかどうかは考えないといけないね
他では経験できないジムで学んだスキルを活かして独立や転職も視野に入れると将来の幅が広がるね!
ジム転職への不安
ジムへの転職は良い事ばかりではありません。デメリットもあります。
役職によっては土日が休みにくい
考え次第ですが土日がほとんど休めないのはデメリットだと思っています。世間でのイベントごとなどは大体土日で行いますよね。イベントに参加したくても土日が休めないと参加できません。
なんで土日が休めないの!?
旅行も行けないじゃん!
ジムはアパレルや飲食などとは違い、土日の来館が少ないのですが、アルバイトが主体で回っている業種だからアルバイトの休み希望を優先させてシフトを組む関係でどうしても土日出勤になることが多いのです。
アルバイトスタッフも土日は休みたいと思っている人が多いんだ
特に子供が小さい主婦の方は間違いなく休まないといけないよね!
スタジオレッスンを担当いていて土日にレッスンが入っている場合は基本固定で出勤することになるため、休む場合はレッスンの代行を探す必要があります。
レッスンの穴埋めをしないといけないから他にレッスンを担当してくれる人を探さないといけないんだ
自分で探す場合とスタジオプログラムを担当している人が探す場合があるけど、どちらにしても他の人に迷惑が掛かってしまうんだ
シフトを組める立場や店舗責任者になれば自分の予定を加味しながらシフト作成ができるようになり、土日が休みやすくなります。
土日は学生がフルタイムで出勤できることが多いし、土日だけ勤務したい人もいます。
人員を上手くコントロールできれば土日の休みは容易になります。
ここは採用からのコントロール次第です。
あなたがもし既婚者で子供が小さい場合は周りが気を使ってあなたが休めるよう協力してくれることもあります。人間関係が上手く構築できているとこれも容易になります。
私が居なくてもアルバイトスタッフだけで店舗を回す仕組みを構築していたから土日祝日は完全に休みだったんだ
店舗のコントロール次第では休み希望は容易に叶うんだ
これができないから悩んでいる社員が多いんだよね。。
給与は決して高くはない
もう一つのデメリットは給与。どの企業にしてもジムの給与は高いとは言えない。皆ギリギリ生活ができるくらいの給与しかもらえていないのが現実。実家にいない限り、貯金は厳しい。「将来パーソナルトレーナーとして独立したい」「様々なスキルを身に付けたい」「運動の知識を増やしたい」など目標を達成させるためにジムへ転職するのであればおすすめしますが、なんとなくジムに転職したいという安易な考えではおすすめできません。
まずはジムに転職して何がしたいのかを明確にしましょう。仮に転職後目標が変わってもかまいません。ジムに転職したことで新たな目標ができるのは良いことです。将来に向けてプラスになることはないか考えてみてください。
ジムの給与が気になる人は下の記事で解説しています。
ジムでの経験を生かして独立がおすすめ
ジムへの転職は将来性を秘めてる。上述したように、これからも運動の需要は確実に伸び続ける。運動する人口が増え、身体に悩みを抱える人や目標ができる人が増える。悩みを解決し目標を達成するために欠かせない役割を担うのがパーソナルトレーナーです。
パーソナルトレーナーとはマンツーマンでトレーニングの指導をするトレーナー。もう少しかみ砕くと、パーソナルトレーナーに必要な資格を取得している人が、運動に関することで何かしらの悩みや目標を持っている人(クライアント)に指導すること。
パーソナルトレーナーの資格について詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
パーソナルトレーナーは顧客が付くと安定した収入が得られます。ジムで働いている間に知識や経験をしっかり積んでパーソナルトレーナーとして独立することも夢ではありません。
ジムで働いている人で将来パーソナルトレーナーとして独立したい人が多いんだ
ジムでパーソナルトレーナーを続けていると顧客が付くようになるから独立してもお客様は付いてきてくれるんだ!
ジムで接客やコミュにケーションのスキルを身に付けながらパーソナルトレーナーの資格を取得し、パーソナルトレーナーとしてのスキルと経験を積んでいくと独立への道が近づきます。ジムへの転職はパーソナルトレーナーになりたい人やパーソナルトレーナーとして独立したい人には本当におすすめです!
まとめ
ジムの将来性と今後の見通しについて解説しました。まだまだう運動の需要は増え続けます。総務省統計局によると2020年9月15日時点での高齢者が総人口に占める割合は28.7%と過去最高を記録しており、2040年には35.3%にまで膨れ上がると見込まれている。
若い世代に比べ高齢者の方が健康に対する意識が高い。健康や運動に関する需要は確実に増え続ける。ジムはこれからも回復傾向が続き、需要が高まるためおすすめできる転職先です。